【イラスト】大谷対千賀の通算対戦成績

【ロサンゼルス(米カリフォルニア州)12日(日本時間13日)=四竈衛】初戦でいきなり「ユニコーンVSゴースト」の対決が実現-。「ドジャース-メッツ」の組み合わせとなったナ・リーグ優勝決定シリーズ(7回戦制)は、13日(同14日)に同地で開幕する。本拠地で迎え撃つドジャース大谷翔平投手(30)に対し、メッツは第1戦に千賀滉大投手(31)が先発。ワールドシリーズ進出をかけた戦いは、日本人対決で幕を開ける。

   ◇   ◇   ◇

パドレスとの激闘を制した大谷が、中1日で開幕する新たなステージでいきなり千賀と対決する。NPB時代は同じパ・リーグのライバルとしてしのぎを削った相手でもあり、米国では「ユニコーン」と呼ばれる大谷に対し、千賀は代名詞の「ゴースト(おばけ)フォーク」が定着。ドジャースタジアムで行われる第1戦の1回裏、その2人の直接対決でワールドシリーズ進出をかけた戦いがスタートする。

メジャーでは、昨年8月25日、敵地ニューヨークで対戦し、大谷が第2打席で右越え二塁打を放つなど、1打数1安打2四球。今季は千賀が故障で長期離脱していたこともあり、今回は2季ぶりの対決となる。その一方で、NPBでは通算22打数5安打、打率2割2分7厘、2本塁打、13三振と好勝負を繰り返しており、大舞台での再戦でも真っ向勝負が見られそうだ。

細かい映像やデータ量が豊富な時代とはいえ、裏を返せば、対戦回数の多い大谷が「千賀攻略法」のお手本をチームメートに見せれば、それだけ勝つチャンスも膨らむ。実際、ロバーツ監督にしても、千賀について「彼のことはあまり知らない。前回(地区シリーズ第1戦)、2イニングを投げたことは知っている。今度は3回くらいなのかな」と、さほど予備知識は多くない。

地区シリーズでの大谷は、第1戦に豪快な同点3ランを放ったものの、その後は不発で打率は2割。同監督は「少しストライクゾーンの外をスイングしている」と、微妙なズレを指摘する。大舞台でも緊張とは無縁の大谷とはいえ、通常以上の気迫が力みにつながっても不思議ではない。この日の大谷は、クラブハウスに姿を見せたものの、屋外に出ることなく帰宅。静かに決戦の日に備えた。

「ユニコーン」と「ゴースト」の対決となれば、非現実的な世界のようだが、そんな劇画のような光景をこれまでの大谷は何度も繰り返してきた。注目を集める第1戦の第1打席。千賀と向き合う大谷は、フルスイングで真っ向勝負を挑むに違いない。

◆ドジャースのリーグ優勝決定シリーズ 69年に同シリーズが導入されて以降、ド軍は15回出場し8回突破した。そのうち世界一は3回。88年にはメッツと対戦し、4勝3敗で撃破。その後、世界一となった。今季のメッツ戦は、本拠地で1勝2敗、敵地では3連勝で通算4勝2敗。

◆ユニコーン 大谷は選手や米メディアの間でたびたび「ユニコーン」と評される。投打の二刀流で唯一無二のパフォーマンスを見せることから、伝説の生きものの代表格に例えられるようになった。

情報提供元: 日刊スポーツ
記事名:「 「ユニコーンVSゴースト」大谷翔平と千賀滉大、ナ・リーグ優勝決定シリーズ初戦で日本人対決