クライマックスシーリーズに向け会見で話す日本ハム新庄監督(撮影・黒川智章)

日本ハム新庄剛志監督(52)が“愉しんで”CS突破を誓った。11日、エスコンフィールドで「2024パーソル クライマックスシリーズ パ」ファーストステージ開催前日記者会見に出席。予告先発の発表では大ボケをかますなど、前日会見をきっちり盛り上げた。チームも日本シリーズ進出へ向けて準備は万全。唯一無二のエンターテイナー指揮官が描く「ドラマ大航海~ポストシーズン編~」がいよいよ出港する。

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新庄監督が真顔で言った。「明日の予告先発は田中正義投手です」。会見場は一瞬、時が止まったように静まった。前日会見の司会を務めた、昨季までファイターズガールのメンバーだった滝谷美夢が「田中投手のどんなところに期待しますか」と質問すると、食い気味に「違った? あ、ごめんなさい、あの加藤君。加藤君で行きます」と笑顔で訂正。“大ボケ”が決まってニヤリとした。

その直後、同席したロッテ吉井監督に1発かまされた。予告先発に佐々木の名前が挙がると「おー」と驚きのリアクション。「これは本当です」とたたみかけられた新庄監督は「小島君じゃないんですね?」と念押しで確認。「この3日間ずっと、小島君で(対策を)やっていました」と苦笑いも、レギュラーシーズンでは佐々木と5度対戦して1度も負けていない。「佐々木君の場合、塁に出られることが少ないので、粘って粘って5回くらいまでに200球くらい投げさせられたら」と攻略法を公開? してやり返した。

こんな愉快なやりとりができるのも、できる準備を尽くしたから。シーズン2位確定後は清宮らにバントのサインを出し、可能性のあるポジションを守らせるなど攻守でさまざまな予行演習を敢行。バックアップでベテランの中島を合流させ、投手陣ではマーフィー、ザバラ、ロドリゲスの助っ人3人も控える。「準備はしっかりできた。あとは試合で選手たちに“愉しんで”やってもらえれば十分。日本シリーズに出ることしか考えてない。ドラマ大航海、乞うご期待」。選手を信じて、CSの大海原を渡りきる。【木下大輔】

▽日本ハム加藤貴(12日にCSでは8年ぶり2度目の先発)「行けるところまで全力で投げて、短期決戦なので打線の力も借りながら。総力戦なのでチーム一丸になって愉しみたい」

情報提供元: 日刊スポーツ
記事名:「 【日本ハム】新庄監督、予告先発発表では大ボケ「田中正義投手です」“愉しんで”CS突破誓う