北信越大会に向け練習に余念がない帝京長岡・武田

来春のセンバツ出場の参考資料となる秋季高校野球北信越大会が、石川県立野球場などで12日から行われる。新潟県からは県大会優勝の新潟明訓、準優勝の中越、第3代表の帝京長岡が出場。春の甲子園を狙う新潟県代表各校の注目選手を紹介する。

帝京長岡はエース右腕の武田晄樹投手(2年)が万全の仕上がりで臨む。1回戦(12日、金沢市民球場)は昨秋の準々決勝で敗れた敦賀気比(福井1位)と対戦。リベンジを誓った。

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じっくりと仕上げてきた好感触が言葉の強さに表れる。「相手が敦賀気比に決まって、絶対に勝ってやると思ってやってきた」。武田は気持ちを前面に出した。

「対策はしている」と言う。昨秋の準々決勝、帝京長岡は敦賀気比に延長10回タイブレークの末、5-11で敗れた。武田はスタンドから応援をしていた。旧チームのリベンジが自分の右腕にかかる。当時もマスクを被っていた有馬凛空捕手(2年)と昨秋のスコアブックを見直しながら試合展開を復習した。何より「打たれても抑えても感情を表に出さない。安心しない」と、マウンドで無表情を貫く自身の特徴を軸にする。

芝草宇宙監督(55)は「1球1球、気を抜かずに投げる」と評価。右上手から130キロ台後半の直球とスライダー、カーブをコーナーに投げ込む。秋季県大会は5試合28回1/3で防御率0・64。入学時に65キロだった体重は1年半で15キロアップ。夕食のご飯は丼3杯をノルマにし、筋トレを重ねて体力をつけた。安定感のある投球の土台ができた。

旧チームのエースで今秋のドラフト候補、茨木佑太投手(3年)から背番号1を受け継いだ。「偉大なエースがいなくなった後、チームが緩まないように」とマウンドを守ってきた。茨木には「チームを引っ張れ」と言われ、その言葉を胸に刻む。「自分がみんなを甲子園に連れて行く」。敦賀気比に借りを返し、そのスタートを切る。【斎藤慎一郎】

◆武田晄樹(たけだ・こうき)2007年(平19)8月25日生まれ、埼玉県出身。城南小2年に少年硬式野球の川口リトルで野球を開始。柏陽中では川口シニアに所属。帝京長岡では今春からベンチ入りし、今秋から背番号1。181センチ、80キロ。右投げ右打ち。

情報提供元: 日刊スポーツ
記事名:「 帝京長岡、新エース武田晄樹が敦賀気比戦でリベンジ誓う