指名練習でキャッチボールするDeNA筒香(撮影・久保賢吾)

DeNAが、雨中の“泥試合”を制した7年前の再現を目指す。12日から阪神とCSファーストステージで激突。敵地甲子園でのCSは17年以来となる。当時は雨中の第2戦で1勝1敗のタイに戻し、雨天中止を挟んだ後の第3戦も勝利。広島とのファイナルステージも突破し、日本シリーズに進出した。キャプテンだった筒香嘉智外野手(32)はあの日の戦いを振り返りながら、勝利への強い思いとチーム一丸を強調した。

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泥まみれになりながら乱戦を制したあの日から7年、運命に引き寄せられるように甲子園で阪神とのCSファーストステージを迎える。当時の主将で、第2戦では決勝打を含む4安打2打点と打線をけん引した筒香は「もう勝つこと。まずはファーストステージを勝って、ファイナルステージに行けるように。それだけです」と必勝を誓った。

初戦に敗れ、崖っぷちで迎えた試合だった。午前中から降り続いた雨はやまず、通常なら中止になるコンディションだったが、翌日も雨予報。63分遅れで強行された。内野の大部分で水が浮き、ユニホームは泥にまみれた。「今までの経験にないような条件の試合でしたので、印象にはすごく残ってます」と昨日のことのように回想した。

ファンの間でも語り継がれ、日本シリーズ進出へのターニングポイントのように映る一戦。ただ、激闘を経験した筒香の脳裏に残るのは、勝利に向かって、チーム一丸で戦った事実だった。「あの試合どうこうより、みんながすごいエネルギーを持って、試合に臨めてたと思うし、勝ちたいっていう思いが強かったと思います」と力を込めた。

この日は、横須賀市の球団施設「DOCK」で指名選手による練習だったが、1軍に同行する全選手が施設を訪れた。過去2年はファーストステージで敗退する中、三浦監督は「CSという独特な雰囲気はあるかもしれないですけど、やることは変わらないので。先行逃げ切りでも、逆転でも勝てばいいです」と下克上を誓った。【久保賢吾】

◆17年セ・リーグCSファーストステージ 第1戦は阪神が先発メッセンジャーら4投手の継投で完封。福留が決勝2ランを放った。第2戦は雨の中、強行。泥まみれの一戦はDeNAがCS史上最多21安打で打ち勝った。雨天中止を挟み、第3戦はロペス2ラン、ウィーランド7回1失点と投打がかみ合ったDeNAが勝利。ファイナルステージへ駒を進めた。

情報提供元: 日刊スポーツ
記事名:「 【DeNA】筒香嘉智が雨中“泥試合”制した7年前の再現目指す「勝つ。それだけ」一丸強調