ノックで三塁を守る山川(左)からの送球を二塁で受ける小久保監督(撮影・岩下翔太)

4年ぶりの日本一に向け、ソフトバンクが7日、再始動した。2日間の「休日」を終え、チームは本拠地・みずほペイペイドームで全体練習をスタート。小久保裕紀監督(52)はリラックスした表情で練習を見守った。16日から始まるクライマックス・シリーズファイナルステージはサドンデスの短期決戦となるが、泰然自若のスタンスは崩さない。

「(戦い方は)あまり変わらないと思います。いきなり主軸にサインを出すかと言えば、それはしません」。監督1年目のシーズンは新人監督最多勝利となる91勝を挙げ、独走V。短期勝負といえども奇をてらう必要はない。「(戦いについては)実際、難しいところですけどね。でも、山川にエンドランのサインは出さんやろ」と笑った。

監督初シーズンは、21年からリーグ3連覇していたオリックス打倒を合言葉に挑戦者として駆け抜けた。勝負の世界の厳しさは、オリックス中嶋監督の電撃退任で痛切に感じた。「(パ・リーグ)3連覇して、優勝争いに絡めない中でそういう(退任という)形になったというのは、(ニュースに)出てましたけど。中嶋さんらしいといえば中嶋さんらしい」と、Bクラスに沈んだ敵将を思いやった。同時に、最重要事項も再確認。「勝っているときに、当たり前のことを当たり前にするチームを作るということが一番大切じゃないですか。そう思います」。監督就任からプレーや私生活でも「隙を作るな」と言い続けてきた。無念の中でタクトを置いた先輩監督の言葉を教訓に、サドンデスの戦でも「小久保イズム」を貫く。【佐竹英治】

情報提供元: 日刊スポーツ
記事名:「 【ソフトバンク】小久保監督「山川にエンドランのサインは出さんやろ」CSも泰然自若のスタンス