立命館宇治との京都大会決勝 先発した、龍谷大平安・山本

<高校野球秋季京都大会:立命館宇治3-2龍谷大平安(延長10回タイブレーク)>◇6日◇決勝◇わかさスタジアム京都

全国最多のセンバツ42度のセンバツ出場経験を誇る龍谷大平安が、立命館宇治に惜敗し、準優勝した。

先発は新エース左腕、山本陽斗(はると)投手(2年)。前日の準決勝・山城戦(5回コールド)でも先発し、5回74球3安打4奪三振3失点と腕を振った。まるで、近鉄時代の岩隈久志氏のような、二段モーションの1度目の足上げで、利き腕をまっすぐ伸ばしてから腕を振る、特殊な“絶滅危惧種”投球フォーム誕生のきっかけは、制球を改善するためだった。

試行錯誤の末、元オリックスで同校OBの97年夏準V左腕・川口知哉コーチ(45)は半年がかりでフォーム定着をアシスト。早くトップを作り、テークバッグは短くなると、制球が安定。この日は、ゴロやアウトでアウトの山を築いた。

6回に一時同点打を浴びたが、直後はピンチをしのぎ続けたが、味方の守備のミスが絡み、延長10回に決勝打を浴び、10安打3失点完投と熱投した。

原田英彦監督(64)は「(ヒーローとなる)誰かが出てこなあかんな」と語った。2年前には、京都3位からセンバツ出場の切符を下克上でつかんだが、「なんとか頑張ります。勝ちたい…」。現メンバー20名は、甲子園未経験選手のみ。センバツ最多出場校のプライドを胸に、まずは近畿大会に全力で立ち向かう。

情報提供元: 日刊スポーツ
記事名:「 龍谷大平安準V 97年夏準V川口知哉コーチは新エース山本陽斗を近鉄時代岩隈似フォームへ/京都