2回1死二塁、先制適時二塁打を放つ東北福祉大・垪和(はが)(撮影・高橋香奈)

<仙台6大学野球:東北福祉大2-0東北学院大>◇第6節第1日◇5日◇宮城・東北福祉大野球場

東北福祉大が東北学院大を2-0で破り、全勝を守った。2回、垪和(はが)拓海内野手(3年=智弁学園)が左翼へ先制適時打を放ち、試合の流れをつかんだ。今秋の開幕前に腰を痛めて波に乗れなかった期待の大器が、シーズン終盤に復調。V奪還に弾みがついた。

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期待の大器が待ちに待った復活を遂げた。試合前、円陣の声がけ担当になった垪和は「今日は5番、6番の智弁コンビで点とります!」と高らかに誓った。2回、先頭打者が安打で出塁すると、高校の後輩でもある松本大輝外野手(1年=智弁学園)が、見事なバントを決めた。巡ってきた先制のチャンス。スタンドからは智弁学園の魔曲、ジョックロックが鳴り響いた。「いい場面で回ってきた」と2ボールから狙い球を左前へ。見事な有言実行で先制点をたたき出した。

秋季リーグ開幕の1週間ほど前、思わぬアクシデントが襲った。ウエートトレーニング中にぎっくり腰となったのだ。一時は開幕に間に合わないと落胆したが「先輩たちと少しでも長く野球したい、そのためには焦らずに調整する」と切り替え、回復に努めた。復帰後は調子が戻らなかったが、ようやく「感覚が戻ってきた」。欲しかったこの秋の初打点で自信も戻った。

昨年の春からスタメンで結果を出してきた垪和だったが、今春は仙台大に2敗し、優勝を逃した。春以降はリベンジに向けて「エース級のピッチャーを攻略しなければならない」と下半身の強化に取り組むとともに、スイングスピードを上げるべくバットを振った。オープン戦では社会人から本塁打もマーク。アクシデントこそあったが、自身も確かな成長を感じている。

春の雪辱へ、次週は仙台大との大一番が待つ。「大事な場面でいい一打が出せたら、勝ちにつなげられる」。目標に掲げた全勝優勝へ。チーム一丸となって向かっていく。【高橋香奈】

情報提供元: 日刊スポーツ
記事名:「 東北福祉大全勝守る「いい場面」ジョックロック鳴り響く中で垪和拓海が復活の先制打 仙台6大学