中日対DeNA 引退セレモニーであいさつする田島(撮影・森本幸一)

<中日4-3DeNA>◇5日◇バンテリンドーム

今季限りでの引退を発表していた中日田島慎二投手(34)が、現役最後のマウンドに立った。

7回1死走者なしで、5番手で登板。立浪監督がマウンドで待ち受け、ボールを渡して送り出した。対するDeNAは元チームメートでもある京田を代打に。初球141キロの直球でストライクを奪うと、2球目は空振り、3球目は134キロのスプリットで空振り三振に打ち取った。外野手を含めナインがマウンドに集まり、最後のマウンドを囲むと、田島は涙を浮かべDeNAベンチに一礼して、ベンチへ戻った。

試合後は引退セレモニーが行われ、入団からの映像などがビジョンに映し出された。ビデオメッセージでは、中日からソフトバンクに移籍した又吉、中日時代にチームメートだった日本ハム山本、郡司、アリエル・マルティネスが登場した。また親交のあった大相撲・二所ノ関親方(元横綱・稀勢の里)からもメッセージの映像が届いた。大野、祖父江、小笠原、長男颯士(そうし)さん(10)、長女明紗(めいさ)さん(8)、次女実莉(みのり)さん(6)から花束が贈られると、涙を流し続けた。「幸せです。僕は下手クソだった。勝ちたい気持ちだけでやってきた。ドラゴンズで出会った先輩たちは格好良くあこがれていた。近づきたい思いでやった。先輩たちに少しでも近づけるようにやりきれたと思う」と、仲間、家族、ファンへの思いを込めてあいさつ。ベンチ前に並ぶ立浪監督ら首脳陣、ナインと握手を終えると、DeNA京田も参加して5回の胴上げで宙に舞った。

▽中日福永(プロ入り初のサヨナラ打)「タジさん(田島)の引退試合だったので、何としても、いい形で送りたかったので勝てて良かった」

情報提供元: 日刊スポーツ
記事名:「 【中日】「下手クソだった」田島慎二「先輩たちに近づけるようにやりきれた」涙の引退登板「幸せ」