浦和戦前のオンライン取材に応じる神戸MF汰木康也(C)VISSEL KOBE

ヴィッセル神戸は27日、翌28日の浦和レッズ戦(ノエスタ)に向けて、神戸市内のいぶきの森球技場で非公開練習を行った。

オンライン取材に応じたMF汰木康也(29)は「サイドでドリブル、崩しができれば、フィジカルのあるサコくん(大迫勇也)や、よっちくん(武藤嘉紀)が思い切ってプレーできる」と話し、攻撃を活性化させて勝利をもたらす意欲を見せた。

開幕節のジュビロ磐田戦にスタメン出場してゴールも決める最高のスタートを切った今季だったが、第2節の柏レイソル戦での接触プレーで負傷。左多発肋骨(ろっこつ)骨折、外傷性血気胸で離脱することになった。

10節の京都サンガF.C.戦で1度は復帰したが、14節アビスパ福岡戦を最後に、再び別メニューが続くことに。右ひざと臀部(でんぶ)を痛め「今までのキャリアで、こんなにけがしたことはあまりない」というシーズン2度目の離脱。ピッチに戻るには約3カ月かかった。

苦難の時を過ごした後、汰木は8月21日の天皇杯3回戦の柏レイソル戦で復帰した。それでも「コンディションが戻っていなくて苦しんでいた」と、なかなか本来の力を発揮できず。ようやく17日のアジア・チャンピオンズリーグ・エリート(ACLE)ブリーラム・ユナイテッド(タイ)戦と、続く22日アルビレックス新潟戦に途中出場して状態を上げ、25日の天皇杯準々決勝鹿島アントラーズ戦で今季初めてのフル出場を遂げた。

スピードを生かした突破も随所に見せたパフォーマンスは、吉田孝行監督(47)から「いい時の康也に戻っている」と評価を受け、自身も「ものすごい連戦なので、何とか間に合って良かった」と言えるまでの復活を印象づけるものとなった。

今節戦う浦和は、19年から3シーズンプレーした古巣。「自分がJ1で出られているのは、浦和に行っていろんな部分を成長させてもらったおかげ。選手やスタッフは入れ替わっているけど、サポーターは変わっていない。成長した姿をより多くの人に見せられれば」。感謝の気持ちを、全力プレーで示すことを約束した。

神戸は勝てば2位以上となる大一番。左サイドから仕掛けるアタッカーが、今季のうっぷんを晴らすようなパフォーマンスで勝利を引き寄せる。【永田淳】

情報提供元: 日刊スポーツ
記事名:「 【神戸】今季離脱続いた汰木康也がついに復活「成長した姿を見せられれば」古巣・浦和戦に意欲