【ラークス(スイス)時事】スノーボード女子で五輪2大会連続出場の鬼塚雅(ISPS)が、2026年ミラノ・コルティナダンペッツォ五輪へ向けて決意を新たに歩みを進めている。今季はコーチを変え、挑戦と位置付けるシーズン。ワールドカップ(W杯)は3位に入った昨年12月のビッグエアから3戦続けて決勝に進んだ。 今月22日にスイスのラークスで行われたスロープスタイルのW杯開幕戦決勝は、雪の影響でスピードが出にくく難しいコンディションだった。フロントサイド720(横2回転)の着地で手を着くなど完璧な滑りではなく5位だったものの、「できる限りのことはやった。第1戦にしてはまあまあ」。悔しさを抱えながらも、納得感があった。 世界選手権は16歳だった15年にスロープスタイルで優勝し、17年は3位。ビッグエアでも21年に3位となり、世界の第一線で活躍を続けている。五輪では18年平昌、22年北京とも期待されたメダルは取れなかった。昨季は好不調の波が激しく、「メンタルがやられていた。100かゼロか、みたいな感じで取り組んでいた」と振り返る。今季は冷静に状況を判断して技を選択し、W杯で安定して上位に入っている。 昨夏、26年五輪金メダルを目標に競技を続けると自身のSNSで宣言した。「悔しい思いはたくさんしてきている。4年間は意外とすぐ。いろんなことにチャレンジできるのは今シーズンだけ」。心技体の成長を追い求める24歳は、意欲に満ちている。 (了) 【時事通信社】 〔写真説明〕スノーボードW杯女子スロープスタイル決勝の鬼塚雅=22日、スイス・ラークス