1次リーグで優勝経験を持つドイツ、スペインから金星を挙げ、自信を胸に臨んだ大一番。長友は「絶対にやれると思っている。みんなで新しい景色を見たい」と話していた。今度こそ日本サッカーの歴史を塗り替える。強い思いでピッチに立った。 スペイン戦と同様に3バックで開始。守備時は5バック気味に守り、クロアチアの攻撃をはね返す。前半終盤に今大会初の先制点を奪った。右CKを短くつなぎ、最後は前田が押し込む。激しいプレスを仕掛け、相手を脅かしていたスピードスターが目に見える結果を出した。 国内組で臨んだ大会を除くと、昨年6月のW杯アジア2次予選のキルギス戦以降はセットプレーでの得点がなかったが、大一番のここぞという場面で決まった。クロアチアの司令塔モドリッチを守田らがしっかりと抑え、相手にボールを保持されても慌てずに試合を進め、均衡を破った。 ドイツ、スペイン戦では前半は守りを固め、後半に交代選手が攻撃を活性化させる戦いで逆転勝利に結び付けた。「やるべきことはW杯が始まってからはっきりしている」と鎌田。前回準優勝の強豪にも、堅実な試合運びを見せた。 決勝トーナメント1回戦ではね返されること過去3度。4年前のベルギー戦で壮絶な逆転負けを喫し、味わった悔しさがこのチームの原点だ。「この4年間、いろんなものを犠牲にしてきた」とは主将の吉田。最高の形で前半を折り返した。 (アルワクラ時事) 【時事通信社】 〔写真説明〕前半、先制ゴールを決める前田(右下)=5日、アルワクラ 〔写真説明〕前半、先制ゴールを決め、祝福される前田(右から2人目)=5日、アルワクラ