1次リーグで複数の優勝経験チームが同組になると、そろって勝ち上がれない―。32チーム制の現行方式となった1998年大会から続くジンクスだ。今大会は日本のE組が唯一該当。やはり1チームしか勝ち進めなかった。  E組は、スペインとドイツが「2強」とみられたが、ふたを開けてみれば、スペインは最終戦で日本に屈しながらも2位で通過したが、ドイツは初戦で日本に敗れたことが響いた。2大会連続の1次リーグ敗退に追い込まれた。  同時刻キックオフとなった最終戦。日本とコスタリカが後半にそれぞれ、スペインとドイツをリードした段階では、欧州2チームが同時敗退の危機に直面した。何とか生き残ったスペインのルイスエンリケ監督は「これがサッカー。タフなグループだった」。  英データ分析のオプタ社によると、前半にリードされた展開から1大会で2度、逆転勝利を挙げたのは38年大会のブラジルと70年大会の西ドイツ(現ドイツ)に続いて日本が3チーム目。同一大会でドイツとスペインから逆転勝利を挙げたのも史上初の快挙だ。  「今回が7度目のW杯。いつも脇役で終わっている。今回は主役として、ベスト8以上の成績を残して、新しい景色を見たい」。日本サッカー協会の反町康治技術委員長が、11月1日のW杯メンバー発表会見で話したことが現実味を帯びてきている。 (ドーハ時事) 【時事通信社】 〔写真説明〕W杯サッカー1次リーグ ドイツに勝ち、喜ぶ日本の選手たち=11月23日、カタール・ドーハ
情報提供元: 時事通信社
記事名:「 王者にまたもジンクス=主役になった日本―W杯サッカー