W杯勝利を真っ赤な大勢のサポーターに届けることはできなかった。64年ぶり出場のウェールズは勝利どころか、勝ち点1もするりと手からこぼれた。1次リーグ突破に向け、正念場を迎えた。 ボールをつなぎながら思い切って縦や斜めにパスを入れようとしたが、引っ掛かってカウンターを浴びる場面が目立った。前半15分ごろ、完全にやられたと思われた場面はオフサイドに救われた。後半はさらにイランの圧力を受け、後手に回った。 終盤はピンチで飛び出したGKヘネシーが一度はイエローカードの提示を受けながら、VAR検証の結果一発退場になった。1人少ない状況になり、割り切って守りを固めていたが、9分と表示されたロスタイムは長かった。連続失点。選手たちはグラウンドで倒れ込み、天を仰いだ。 最終戦はW杯史上初のイングランドとの「英国ダービー」。かなりの盛り上がりが予想される。望みをつなぐには、強豪を倒すしかなくなった。 (アルラヤン時事) 【時事通信社】 〔写真説明〕後半、レッドカードで退場処分を受けるウェールズのGKヘネシー(左から2人目)=25日、アルラヤン 〔写真説明〕後半、イランのタレミ(左)と交錯するウェールズのGKヘネシー。ヘネシーはレッドカードで退場となった=25日、アルラヤン(AFP時事) 〔写真説明〕後半、イランのタレミ(中央奥)と交錯するウェールズのGKヘネシー(同手前)。ヘネシーはレッドカードで退場となった=25日、アルラヤン