前半8分、前田のシュートがネットを揺らして先制ゴールかと思われたが、惜しくもオフサイドの判定だった。中盤で遠藤と鎌田がボールを奪い、右でもらった伊東がグラウンダーのクロス。これを前田が流し込んだが、前に出るのが早かった。前線でボールを追い回すいつものプレスは省エネ気味。ピンチでは素早い帰陣でチームを助けた。 山梨学院高時代は人間関係でトラブルを起こしてサッカーができない時期があり、プロ入りもJ2。下積みは長かった。決して順風満帆とは言えないサッカー人生を歩み、「1個1個上っていこうとやってきた。先を見ると良くないと思っている」。試行錯誤を繰り返し、武器のスピードを生かすプレーを磨いてここまで上り詰めてきた。 両親が「大自然のように」との思いで大然と名付けたように、初戦が近づいても「意外にリラックスしている状態でできていると思う」。いつも通りの姿ではつらつとプレーした。 (ドーハ時事) 【時事通信社】 〔写真説明〕前半、シュートがゴールネットを揺らすもオフサイド判定になり悔しがる前田(手前左)=23日、ドーハ