大相撲九州場所中に引退を決めた元小結千代大龍(34)=本名明月院秀政、東京都出身、九重部屋=が21日、リモートで記者会見に臨み、「悔いも未練もない」とすがすがしい表情を見せた。 最近は力の衰えを強く感じるようになり、7日目の碧山戦で完敗した後に決断。一方的に押し出される内容で「これ以上情けない相撲は取れない」と師匠の九重親方(元大関千代大海)に伝えたという。2011年5月の技量審査場所から始まった現役生活で金星3個を獲得し、三賞は技能賞1回。強烈な当たりを武器に「横綱でも大関でもひるまず相撲を取ること」が身上だった。 今後は飲食店の開業を目指す。「支えてくれた人に少しずつ恩返ししていきたい」と語った。 (了) 【時事通信社】 〔写真説明〕引退会見で笑顔を見せる元小結千代大龍=21日、福岡市(日本相撲協会提供)