【C組】本命アルゼンチンが頭一つ抜けた存在だ。エースのメッシは5度目のW杯で悲願の優勝に挑む。注目の2番手争いは、7大会連続で1次リーグを突破しているメキシコが優勢。世界屈指のFWレバンドフスキを擁するポーランドにもチャンスがある。 アルゼンチンは昨年の南米選手権で11大会ぶりの優勝を果たし、今年6月にはW杯出場を逃した欧州王者のイタリアに快勝。短いパスを駆使して攻め上がり、メッシが攻撃の中心として機能する。La・マルティネスら若手も成長し、メッシ頼みの状況から脱却。優勝候補の一角は攻守に隙がない。 勝ち抜き方を熟知しているメキシコは、前回ロシア大会初戦で強豪ドイツを撃破して注目を浴びた。守備は安定しているが、予選14試合で17ゴールと決定力に不安が残る。7大会連続で敗退している16強の壁を越えたい。 ポーランドのレバンドフスキは、昨季まで5季連続でドイツ1部リーグで得点王に輝いた。今年1月に就任したミフニエビッチ監督は、4年前は不発に終わった絶対的エースを生かす形を構築できるか。メキシコとの初戦がカギを握る。 サウジアラビアは中東の地の利を生かしたい。国内組で構成する連係面の強みを生かし、1994年大会以来の16強を目指す。 ◇フランスに不安材料 【D組】史上3カ国目の連覇を目指すフランスは前回メンバーのエムバペとグリーズマンに加え、34歳でバロンドールを初受賞したベンゼマが2大会ぶりに選出。得点力は増したが、守備陣を中心に故障者が続出し、不安材料を抱える。 前回優勝の原動力となった中盤のポグバとカンテがけがで欠場。DFでも、負傷したキンペンベは回復が遅れるとして不参加に。バランも故障を抱え、状態がどこまで戻るか不透明だ。共にレアル・マドリードでプレーするチュアメニ、カマビンガら若手が中盤で起用されそうだが、デシャン監督の采配も問われる。 勢いではデンマークが王者を上回る。欧州ネーションズリーグで今年フランスに2勝。攻撃の柱エリクセンは、チームが4強入りした昨夏の欧州選手権で試合中に心停止により倒れたが復活を果たした。若手攻撃陣も台頭し、守備ではGKシュマイケル、ケアーが経験豊富だ。 順当なら2強の突破で決まりそう。チュニジアとオーストラリアは一角を崩せるか。チュニジアは快勝した6月の日本戦のような組織的な戦いで対抗したい。豪州は大陸間プレーオフを経て出場。前回大会もフランス、デンマークと1次リーグで対戦。最下位に終わった雪辱を期す。 (時事) 【時事通信社】 〔写真説明〕サッカーW杯1次リーグC組のキーマン。写真左からサウジアラビアのブリカン、アルゼンチンのメッシ、ポーランドのレバンドフスキ、メキシコのオチョア(AFP時事) 〔写真説明〕サッカーW杯1次リーグD組のキーマン。写真左からオーストラリアのフルスティッチ、チュニジアのジャジリ、フランスのエムバペ、デンマークのエリクセン(AFP時事)