ルイスエンリケ監督の下で大幅に若返ったスペイン。その象徴的存在がペドリ(19)とガビ(18)だ。若くして名門バルセロナの中盤を担う2人のMFは、代表チームでも驚くべきスピードで不動の地位を築き上げた。  カナリア諸島生まれのペドリはラスパルマスの下部組織で頭角を現し、トップチームデビューからほどなくバルセロナと契約。加入1年目から目覚ましい活躍を見せ、昨年3月に初のA代表入りを果たした。昨夏の欧州選手権では全試合に先発して4強入りに貢献。最優秀若手選手にも選出され、監督に「18歳の選手があれほど活躍した大会は見たことがない。全くもって常識外れだ」と言わしめた。  アンダルシア州出身のガビは11歳でメッシ(アルゼンチン)らも育ったバルセロナ下部組織へ入団し、昨年8月に17歳でトップデビュー。同10月にスペイン代表でも最年少出場を果たし、今年6月には最年少得点記録を塗り替えた。  ペドリはセンスの塊のような選手。かつて黄金の中盤に君臨したシャビとイニエスタの長所を併せ持つと評価される。ガビは一流のテクニックに加え、身長173センチの小柄な体格からは想像できない強靱(きょうじん)なフィジカルを持つ。豊富な運動量と負けん気の強さも魅力で、攻守にハードワークできる。  特長が違う2人だが、共通するのが早熟ぶり。シャビは以前「何より驚かされるのは、17歳にして30歳の選手のように戦えることだ」とガビの印象を語った。日本とも当たる初挑戦のワールドカップ(W杯)でも規格外のプレーで魅了してくれるはずだ。 (時事) 【時事通信社】 〔写真説明〕欧州ネーションズリーグのスイス戦、試合前に調整するスペインのペドリ=9月24日、スペイン・サラゴサ(AFP時事) 〔写真説明〕欧州ネーションズリーグのチェコ戦、ドリブルするスペインのガビ(手前左)=6月12日、スペイン・マラガ(AFP時事)
情報提供元: 時事通信社
記事名:「 黄金中盤に10代至宝=スペインのペドリとガビ―W杯サッカー・輝く競演(5)・完