両チーム無得点の均衡を破ったのは主砲のバットだった。オリックスの吉田正が2ラン。引き分け以上でCS突破が決まる一戦。4番の一振りに満員の本拠地が沸いた。  三回まで和田に無安打に抑え込まれたが、四回先頭の中川圭が左前打で出塁。続く吉田正は2球目の浮いたチェンジアップを見逃さなかった。打球はバックスクリーン右に飛び込み、「何とか得点を、と思っていた。甘く入ってきた変化球を一球で仕留められた」。外野手がボールを追うのを途中で諦めるほどの完璧な当たりだった。  昨季は10月に死球で右腕を骨折し、ぶっつけ本番で臨んだCSファイナルステージは打点なしに終わった。今年は第1戦の七回にアーチを架けるなど好調。「後悔しないように、どんどん攻める気持ちを持つことが大切」と話していた通り、レギュラーシーズン同様に打線を引っ張ってきた。  セ・リーグは一足先にヤクルトが日本シリーズ進出を決めた。「連覇、日本一という目標の下でスタートした。しっかり勝って向かいたい」。チームを鼓舞する一撃となった。 (了) 【時事通信社】 〔写真説明〕4回、先制2ランを放つオリックスの吉田正=15日、京セラドーム 〔写真説明〕4回、先制2ランを放ったオリックスの吉田正=15日、京セラドーム 〔写真説明〕4回、先制2ランを放った吉田正(中央)を迎え、喜ぶオリックスナイン=15日、京セラドーム
情報提供元: 時事通信社
記事名:「 吉田正、均衡破る2ラン=満員の本拠地スタンドに―プロ野球CS・オリックス