阪神はこの日を含めて残り2試合。前日の快勝で3位巨人に並んだとはいえ、クライマックスシリーズ(CS)進出へ向けて残り二つも絶対に勝ちたいところだった。 前夜に続いて中野の初回先頭打者本塁打で先制したが、追加点が奪えない。好投の伊藤将が六回に追い付かれると重苦しい雰囲気に。この苦境を原口の粘りの打撃が打開した。八回2死二塁。2球で追い込まれながらボール球を三つ見た。続く速球2球をファウルにした後で変化球に食らい付き、三遊間を抜いた。「シンプルにいこうと思った。いい打撃ができた」 矢野監督は「本当にすごい。やってくれるんじゃないかと思わせてくれる」と絶賛。外国人が思うように活躍できない中、シーズン終盤へきて先発の一塁手として定着し、勝負強さを見せる原口に「守っている時も、ベンチでも、何かしら力になろうとやっている」と感謝する。 CS争いは広島も含めた三つどもえで、まだまだ結末は分からない。3日空いて、本拠地での最終戦を迎える。原口は「チームとしていい準備をして、もう一つ勝てるようにやっていく。何とか先(CS)へいけるように頑張る」と気合を込めた。 (了) 【時事通信社】 〔写真説明〕8回、勝ち越し適時打を放つ阪神の原口=28日、神宮