【トロント時事】米大リーグのヤンキースが27日、ア・リーグ東地区優勝を決めた。屈指の伝統球団が同地区を制したのは、田中将大投手(現楽天)らがプレーした2019年以来3季ぶり。選手たちはシャンパンファイトで喜びを分かち合った。 7月上旬には2位に15.5ゲーム差をつけるなど圧倒的な強さを示したヤンキースで、中心にいたのは主砲のジャッジだった。強力打線を引っ張り、故障者の続出などでチームが失速した8月に9本のアーチをかけて孤軍奮闘。今月20日にリーグ記録にあと1本に迫る今季60号をマークした。 歴史的な記録更新が懸かる自身の成績については多くを語らず、「ここにいるメンバーはみんな、チームが勝つための仕事に集中している。個人の数字を気にしている選手はいない」。生え抜きの30歳にはリーダーの風格も漂う。 ヤンキースのワールドシリーズ進出は、松井秀喜がシリーズ最優秀選手(MVP)に選ばれた09年が最後。ジャッジは「自分たちの目標はもっと先にある。これが第一歩だ」。美酒でぬれた顔に充実感を浮かべ、力強く言った。 (了) 【時事通信社】 〔写真説明〕ア・リーグ東地区で優勝を決めたヤンキース=27日、トロント(AFP時事)