強豪国ぞろいのアフリカ勢の中で、名実ともに最大のスター選手と言えるのがセネガルのサディオ・マネだ。主に3トップの左でプレー。快足を飛ばしてDFの背後に抜け出し、クロスや縦パスを呼び込む得点パターンは、分かっていても止められない。切れ味鋭いドリブル突破、パスやクロスによるアシストのセンスにも長けた万能FWとして知られる。 初出場した前回ロシア大会では1次リーグ3試合にフル出場したが、得点は2―2で引き分けた日本戦での1ゴールのみ。チームも最終的に反則ポイントで日本に及ばず、H組3位に終わった。 その後はリバプール(イングランド)で突出した活躍を見せ、世界有数のFWに成長。今年1月のアフリカ選手権では母国の初優勝の原動力となり、最優秀選手に選ばれた。決勝ではリバプールの同僚であり「アフリカ・ナンバーワン」の評価を二分するサラーを擁するエジプトを破った。くしくも3月のアフリカ最終予選でも盟友との直接対決が実現。いずれかがW杯を逃すことになる注目の一騎打ちは2戦合計得点で並んでPK戦にもつれ、5番手のマネが決着をつけた。 2度目のアフリカ年間最優秀選手賞を受賞した今夏、マネは「今年はセネガルのサッカー界にとって最高の1年」と話した。バイエルン・ミュンヘン(ドイツ)に移籍した今季も開幕直後からゴールを量産。個人、チームとも円熟期に迎えるカタール大会は、アフリカ勢初の4強入りを実現するまたとないチャンスとなる。 (時事) 【時事通信社】 〔写真説明〕エジプトとのアフリカ最終予選第1戦、相手のエース、サラー(左)と競り合うセネガルのマネ=3月25日、カイロ(AFP時事)