ヤクルトの小川が、シーズン終盤の重要な試合で奮起した。2位DeNAを7回無失点に抑える好投で7勝目。「責任を持って最後まで力を振り絞った」。チームは優勝マジック「11」が再点灯し、連覇をたぐり寄せる意義ある白星となった。 チェンジアップやフォークを効果的に使い、140キロ台の速球を生かした。四回は1死一、二塁のピンチで宮崎を見逃し三振、ソトを左飛に仕留めて切り抜けると、直後の五回には自ら均衡を破る中前適時打。これが決勝点になった。 5、6月は白星を重ねたが、夏場に調子を落とした。小川だけではない。8月以降、先発が7回以上を投げたのは、高橋とサイスニードが1度ずつ。そんな苦しい状況の中、マウンドで闘志をみなぎらせる小川を見て、高津監督は「腹をくくった」。1―0の七回2死二、三塁で迎えた打席で代打を送らず、「きょうは小川のゲーム。7回を投げ切ってもらおうと思った」。 残り17試合。開幕投手をつとめた小川は、「まだまだ厳しい戦いが残っている。油断せずに、チーム一丸となって全力で戦っていきたい」と気を引き締めた。 (了) 【時事通信社】 〔写真説明〕5回、先制の適時打を放つヤクルトの小川=11日、横浜