照ノ富士、挑戦歓迎＝逸ノ城、豊昇龍にも注目―大相撲秋場所

　大相撲秋場所は１１日に東京・両国国技館で初日を迎える。８月には巡業も再開され、稽古環境が新型コロナウイルス流行前に徐々に戻りつつある中、２場所ぶりの優勝を目指す横綱照ノ富士が賜杯争いの中心になる。 　照ノ富士は番付発表前に荒汐部屋で出稽古をするなど、状態は良さそうだ。「勢いのある相手とやるのは楽しい」と若手の挑戦を歓迎する余裕を見せる。師匠の伊勢ケ浜親方（元横綱旭富士）も、「自分で考えてやれている」と目を細める。 　小結逸ノ城は７月の名古屋場所で初優勝。左上手を引き、巨体を生かして前に出る攻めを今場所もできれば、三役で初の２桁白星、大関昇進への道筋も見えてくる。新関脇の豊昇龍は前まわしを狙う取り口に挑戦中。足腰の良さ、勝負への執念は十分なだけに、早く自分の形を手に入れたい。 　大関陣はコロナ関連で先場所を途中休場した御嶽海のかど番が継続に。春日野部屋に出稽古して相撲勘を磨き、不安を抱える右肩ともうまく付き合えているよう。貴景勝と正代は部屋で稽古を重ねてきた。 　同じくコロナ関連の途中休場で東前頭２枚目に据え置きとなった琴ノ若は３場所続けて複数の大関を倒すなど、地力を付けてきた。新三役を視野に、上位を脅かす存在になりそうだ。　（了）【時事通信社】