まさに「有言実行」だった。ロッテの佐々木朗は7回を無失点に抑えた。敵地で白星を挙げたが3本塁打を許した前回登板から立ち直り、「自分の力でゼロに抑えてチームを勝ちに導けるように、と思っていた。自分の球を良い形で投げられた」とすがすがしく振り返った。 2種類のフォークを巧みに使った。カウントを整えるための小さな変化と、空振りを狙う大きな落差。「フォークが全てボールになると苦しくなる。うまく分けて投げた」。前回本塁打を打たれた浅村には一回、大きく落ちるフォークで空振り三振。六回1死一塁では島内に小さなフォークを2球続けて併殺打に打ち取った。 約2カ月ぶりの白星を挙げた前回は「悪い流れをチームが変えてくれた」と仲間に感謝し、この1勝で主戦投手としての覚悟が決まった。短い期間でもビデオを見てフォームを修正。マウンドではタイミングを外すなど工夫した。「主導権を握らせないように、自分のペースで」。岸との投手戦を制した。 夏場は苦しんだが、自己最多を更新する8勝目。2桁勝利も見えてきたが、「しっかりと結果を出さないといけない」と厳しく自分を見詰めた。 (了) 【時事通信社】 〔写真説明〕力投するロッテ先発の佐々木朗=26日、ゾゾマリン 〔写真説明〕8勝目を挙げたロッテの佐々木朗=26日、ゾゾマリン 〔写真説明〕8勝目を挙げ、観客席に手を振るロッテの佐々木朗=26日、ゾゾマリン