2018年にメジャー初勝利を挙げたオークランドで、今度は歴史的な1勝をつかんだ。エンゼルスの大谷がベーブ・ルース以来104年ぶりとなる同一シーズン2桁勝利、2桁本塁打を達成。王手をかけてから3連敗を喫し、やっと届いた10勝目に「いい投球をしていれば、必ずチャンスはあると思っていた」と喜んだ。 二回を終えて、わずか14球と上々の立ち上がりだった。三回先頭のブライドを空振り三振に仕留め、日米通算1000奪三振をマーク。ただ、直後にアクシデントが待っていた。 2死一、三塁で痛烈な打球が左足に直撃。すぐ拾って一塁に送球し、無失点で切り抜けたが、その場から動けなかった。チームメートらに付き添われ、足を引きずりながら険しい表情でベンチへ。「まともに当たったので、しんどいかなと。何とか集中して、なるべく多く投げられたらと思った」。自身を奮い立たせ、四回以降もマウンドに上がった。 この日はスライダーが約40%で、変化球を効果的に使った。六回を投げ終えて91球。七回も投げようとベンチを飛び出したところでネビン監督代行に呼び止められ、交代。救援陣に後を託し、快挙の瞬間を迎えた。 打者としても七回に25号ソロ。メジャー通算118本塁打で、イチローを抜いて日本選手単独2位になった。自らのアーチで歴史的な白星に花を添え、まさに二刀流の活躍だった。 (オークランド時事) 【時事通信社】 〔写真説明〕アスレチックス戦に先発し、今季10勝目を挙げたエンゼルスの大谷=9日、オークランド