昨年12月に就任した侍ジャパンの栗山監督にとって、ユニホームで試合に臨むのは久しぶり。「違和感はなかった。思ったより感覚があった」。日本ハムを指揮して戦っていた頃の感覚は忘れていないようだった。 投手は9人を1回ずつ使い、野手も全員起用。シーズン中とあって気を配りながらの采配ではあったが、あらゆる選手の動きに目を光らせ、コーチ陣とも密にコミュニケーションを取った。 序盤から先頭打者が出塁して得点につなげる理想的な戦いぶり。若手選手の姿に「これからプロ野球を背負っていく世代が集中力を持って打席に立ってくれた」と満足げだった。 11月にオーストラリアとの強化試合、来年3月にはワールド・ベースボール・クラシック(WBC)が控える。「年齢は関係ない。3月に一番勝ちやすい選手を選ぶ」との姿勢を改めて強調した。 野球伝来150年という節目を記念して行われた試合とあり、特別な感情も。「プロアマを越えて躍動する姿を見て、野球に感謝した。歴史を引き継いでしっかり次の世代に伝えられるようにやっていきたい」と言葉に力を込めた。 (了) 【時事通信社】 〔写真説明〕2回、長谷川の犠飛で勝ち越しの生還を果たした三塁走者・安田(手前)を迎えるU23NPB選抜の栗山監督(左)=1日、神宮球場