本塁打を願うファンから、両リーグ最多の約46万票が投じられた。全パの4番山川(西武)がその期待に第1打席で応えた。
 二回、先頭で青柳(阪神)と対戦。初球は豪快に空振りしたが、1ボール1ストライクからの3球目を捉えた。左翼席中段まで運び、「打った瞬間、ホームランを確信した。すごく気持ちよかった」。一歩一歩を踏みしめるようにダイヤモンドを一周すると、ベンチ前で腰を落として「どすこーい」と叫んだ。
 オールスターでアーチを架けたのは、2019年以来。「(当時は)東京ドームで5万人近くの人が『どすこい』と言ってくれた。みんなが仲間でやっていく感じはすごい」。普段の公式戦とは違った光景を、今でもはっきりと覚えている。
 この日はお決まりのパフォーマンスを見せると温かい拍手に包まれた。「ファンの方とまた『どすこい』ができたことがうれしかった」。新型コロナウイルスがまだ収束しない今は声こそ出せない。それでも観客数の制限がなくなった球場は一つになった。 (了)
【時事通信社】
〔写真説明〕2回、ソロ本塁打を放つ全パの山川(右、西武)=26日、ペイペイドーム
情報提供元: 時事通信社
記事名:「 西武の山川、期待に応える本塁打=コロナ下で「どすこい」―プロ野球オールスター