大量援護を力にして、悠々と腕を振った。阪神の西勇は8回無失点で6勝目を手にし、「あれだけ点を取ってくれた野手に感謝」と笑った。 援護に恵まれない試合が続いていたが、この日は一回にいきなり3点をもらい、三回までに7点。「点差がついたことで余裕ができた」と言う通り、危なげなくアウトを重ねていった。四回には岡本和にカーブを3球続けて三ゴロで仕留めるなど、「なかなかできない配球、自分じゃない投球もできた」。安心感があり、試しながらのマウンドだった。 三回はマルテ、五回は山本の失策が絡んで得点圏に走者を背負ったものの、「1点取られても何ともない」と落ち着いて後続を断ち、隙を見せなかった。矢野監督も「嫌な場面で踏ん張ってくれるのも勇輝らしい」とたたえた。 9連戦の2戦目で、十分に役目を果たしながらも、124球と球数がかさんで降板したのだけが心残り。「完封を狙っていたので、それは次の機会に」と言葉に力を込めた。 (了) 【時事通信社】 〔写真説明〕力投する阪神先発の西勇=13日、甲子園