阪神の青柳が、首位を独走するヤクルトの打線を沈黙させた。今季2度目の完封は、1度目と同じ敵地神宮。「まだ優勝を目指しているので、トップのチームをたたかないといけないと思って投げた」と言葉も力強かった。 多彩な球種で両サイドと高低を使った。カウントを悪くしても踏ん張り、出した走者は単打3本と死球による4人だけ。そのうち2人は後続を併殺に仕留めて危なげなかった。 一回1死一塁では宮本に粘られたが、速球でゴロを打たせて併殺打。七回は先頭の山崎にフルカウントから7球ファウルされながら、内角低めの変化球を空振りさせた。「全部の球種でストライクが取れた。カットボールがけっこう良かった」 新型コロナウイルス陽性となって出遅れたが、ハイペースで白星を積み重ねる。6月17日以来の勝利で両リーグ単独トップの9勝目。矢野監督は「ある意味、びっくりすることではない。素晴らしいとしか言いようがない」。そう称賛するエースは、まだまだ勝ちそうだ。 (了) 【時事通信社】 〔写真説明〕力投する阪神先発の青柳=8日、神宮