相手の出はなをくじいた横浜Mのプレスの勢いは、90分を過ぎても衰えることはなかった。「あれだけ素晴らしいパフォーマンスをすれば、おのずと結果はついてくる」とマスカット監督。負ければ勝ち点1差に迫られた柏を一蹴し、最高の形で後半戦を歩み出した。 「つなごうとするけど、プレスをかければ蹴ってくる」と水沼。気温30度の暑さも問題にせず、相手のDFに対して3トップが激しく迫った。 分析通り、相手が蹴ればDFがボールを回収し、中盤では藤田と岩田の両ボランチが関門となった。柏が苦しむ間に、西村が先制ゴール。2分後にはDFの連係ミスを誘って追加点。その後に水沼も続き、早々に大勢を決めた。 2月の対戦は退場者2人を出して1―3の敗戦。雪辱を果たし、2ゴール2アシストのレオセアラは「分析がうまくはまった」と誇った。 J1通算499勝目として次節は清水戦。その一戦は、1993年のJリーグ開幕戦でV川崎(現東京V)から1勝目を手にした国立競技場で行われる。「横浜Mのエンブレムを背負うプライドを持って戦わないといけない」と水沼。新たな歴史を刻む舞台は整った。 (了) 【時事通信社】 〔写真説明〕前半、先制のゴールを決めて喜ぶ横浜Mの西村=25日、日産スタジアム