若い2人がチームを勝利に導いた。オリックスは同期入団で高卒3年目の20歳、宮城と紅林が投打で躍動。一緒に上がったお立ち台でも本拠地のファンを沸かせた。 宮城は持ち味の緩急を存分に生かした。走者を背負っても併殺で切り抜けるなどして粘り、八回途中2失点で6勝目を手にした。走者を残して降板したことには反省しつつ、「ストライク先行でできたし、走者を出しても落ち着いていけたのがよかった」と手応えを口にした。 決勝点は打率1割台と苦しむ紅林がソロ本塁打でたたき出した。七回先頭で左翼席へ2号を放ち、「宮城が投げている時に援護できていなかった。何とか楽にしたいと思った」。投手目線から助言をくれた宮城に勝ちをつける恩返しの一発にもなった。 首位ソフトバンクに競り勝ち、中嶋監督は「非常にいい勝ち方ができた」。開幕からつながりを欠いていた打線もやっと形になりつつある。紅林は「もっともっと打ってチームを勝たせられるように」と誓う。上位進出をにらみ、自然と言葉に力がこもった。 (了) 【時事通信社】 〔写真説明〕ソフトバンクに勝ち、笑顔で撮影に応じるオリックスの宮城(左)と紅林=21日、京セラドーム 〔写真説明〕6回、ピンチを切り抜け喜ぶオリックス先発の宮城=21日、京セラドーム 〔写真説明〕7回、勝ち越しのソロ本塁打を放つオリックスの紅林=21日、京セラドーム