逆方向へ完璧に運んだ。日本ハムの宇佐見が1点を追う七回1死満塁で決勝二塁打。キャンプで新庄監督から、米大リーグ通算762本塁打を誇るバリー・ボンズの打撃フォームを参考にするように言われた捕手が結果を出した。 絶好機での打席に「何とか1本出せれば」と臨んだ。初球の抜けた変化球を逃さず、左中間を真っ二つに割る走者一掃の殊勲打を放った。 ボンズは新庄監督のジャイアンツ時代の同僚。勧められた打法は、左腕を打つポイントに最短距離で出すイメージだ。動作を簡単にしてスイングを速くすることで、ボールを手元まで引き付けることができ、見極めが正確になった。 2019年途中に打撃を期待されてトレードで加入しながら、3年間は打率1割台に終わった。本人も今季に懸ける思いは強く、「今年こそ打たないと駄目だと思っている。結果を出せるように最善の準備をして頑張る」。さらなる活躍を誓い、気を引き締めた。 (了) 【時事通信社】 〔写真説明〕7回、逆転打を放った宇佐見(左)を迎える日本ハムの新庄監督(中央)=20日、札幌ドーム