ヤクルトは、主砲村上が2打席連続のソロアーチ。相手に傾きかけた流れをそのたびに引き戻し、広島との首位攻防戦を物にした。 まずは1点を勝ち越された直後の六回。「何とか塁に出ることを意識していた」と臨んだ先頭の打席で、森下の5球目を逆方向の左翼席上段へ。「逆らわずにしっかりと押し込むことができた」 再び1点を追う八回、先頭打者で打席に向かった。ターリーとは初対戦だったが、「ストライクが来たら積極的にいこう」と1ボールからの154キロを振り抜き、バックスクリーンへ運んだ。 この一発を呼び水に、逆転に成功。10日以来の首位に浮上した。チームの5得点のうち、3点はソロ本塁打によるもの。高津監督は「一振りで1点を取ってくれるのは大きい」と言い、中でも2発の村上には「一振りで勢いを止めたり、つけたりできる選手はなかなかたくさんいるものではない」と賛辞を惜しまなかった。 本塁打は今季11本となり、リーグトップの岡本和(巨人)に1本差に迫った。村上は「何とかつなげて、次も打てるように」。謙虚な言葉に自信がにじむ。 (了) 【時事通信社】 〔写真説明〕6回、ソロ本塁打を放つヤクルトの村上=14日、マツダスタジアム 〔写真説明〕8回、2打席連続となるソロ本塁打を放ち、ベンチ前で祝福されるヤクルトの村上(左)=14日、マツダスタジアム