ロッテの美馬は、5試合目の登板で今季初白星を手にし、「めちゃくちゃうれしい」と実感を込めた。 35歳のベテランは開幕から自身4連敗。マウンドに立っている間に、なかなか味方打線の援護がなく、報われない試合が続いた。それでも、自身の状態は良かったため、気持ちが沈むことはなかった。 「とにかく負けないように」と臨んだこの日は、二回に味方が2点を先取。「逆にどきどきした。守らなきゃ、みたいな」と笑ったが、丁寧に低めを突く投球を続けた。 3点リードで迎えた五回に2点を返され、さらに六回には1死二、三塁のピンチを背負った。外野に打球を飛ばされても追い付かれる場面。捕手の松川は後ろに決してそらさないと信頼してフォークを選択した。「投げミスが少ない。球数も少なかったし、投げられる余裕があった」。辛抱強くボールを落とし続けて黒川、辰己を打ち取った。 チームは約1カ月ぶりに連勝。井口監督は「しっかりゲームをつくってくれた。六回でギアを上げてくれたので、0で抑えられた」と、粘りを見せた右腕を評価した。 (了) 【時事通信社】 〔写真説明〕今季初勝利を挙げたロッテ先発の美馬=12日、楽天生命パーク