澄み切った青空に、またアーチを描いた。DeNAの牧が、先制の7号3ランで2試合連発。「きのうは引っ張って、きょうは逆方向。状態が良くなっている」。五回にも右中間に適時二塁打を放ち、本拠地でのカード勝ち越しに導いた。 失投を見逃さなかった。一回1死一、二塁。速球を捉えると、打球はファンの待つ右翼席へ消えた。「何とか走者をかえそうと。入ってくれてよかった」と喜んだ。 1年目の昨季は打率3割1分4厘でリーグの新人特別賞。まだ24歳だが、既に貫禄を漂わせている。今季は出場した全ての試合で4番に座る。自身の主軸打者のイメージは「ラミレスさんや清原(和博)さん」と言うが、「自分は狙って本塁打を打てるタイプじゃない。後ろにいい打者がいるので、あまりプレッシャーはない」。気負わず、自分らしさを貫いている。 ここまで打率は3割3分3厘。今季は打点での貢献も誓う中、この日は4打点を挙げた。「チャンスで打てるのが4番。任された打順で、1年間戦い抜きたい」。チームの要として、打線を引っ張っていく構えだ。 (了) 【時事通信社】 〔写真説明〕1回、先制の3ランを放つDeNAの牧=5日、横浜 〔写真説明〕1回、先制の3ランを放ち、ベンチ前で祝福されるDeNAの牧(右端)=5日、横浜