新しい国立競技場になって初開催となるリーグ戦。F東京が新たな一歩を踏み出した「聖地」を彩った。開始からボールを保持し、前半38分に右CKからアダイウトンが強烈なシュート。相手に当たりながらも勢いが勝った。 前からのプレスがはまり、後半20分には高い位置でボールを奪取。レアンドロが迫り来る相手をドリブルで次々とかわし、右足で突き刺した。負傷の影響で開幕節以来の復帰戦。4戦ぶりの白星に貢献し、「久しぶりの試合でゴールできてうれしい」と声を弾ませた。 試合前にはホーム側のF東京のチームカラーである青と赤の花火が400発以上打ち上げられる演出も。「このスタジアムはわれわれの将来の一部を担っている」とアルベル監督。東京に本拠地を置く唯一のJ1クラブだが、23区内からの集客に苦戦。都心進出の思惑もある中、今後の訴求効果に期待した。 大雨の中、新型コロナウイルス下では最多の4万3125人が詰め掛けた。チームは2021年1月のルヴァン杯決勝も新国立で戦い、柏を破って優勝。その試合でも先制点を奪ったレアンドロは「毎試合ここでホームゲームをやってほしい」。冗談交じりに、相性の良さを強調した。 (了) 【時事通信社】 〔写真説明〕前半、先制ゴールを決めて喜ぶF東京のアダイウトン=29日、国立 〔写真説明〕後半、ゴールを決めるF東京のレアンドロ(左)=29日、国立