三回、佐藤輝が内角寄りの甘い速球を豪快に振り抜き、阪神に先制点をもたらした。3試合ぶりの7号2ランを「打った瞬間に手応えはあった。最高の結果になってよかった」と振り返った。 球威のない巨人の菅野に対し、二回は無死満塁の好機を作りながら三振と併殺打で無得点。三回は先頭の青柳が左前打で出た後、近本は中飛、中野は空振り三振に倒れた。良くない流れの中で出た一発に大きな意味があった。 「ヤギさん(青柳)がリズムよく投げてくれていたし、出塁もしてくれたので、何とか先制点を取りたいと思った」と先発の右腕に応えた。 開幕から連敗が続いていた時期は、打率は高くても勝ちにつながるような一打をなかなか打てなかった。チームの状態が上向いてきた中で、勝利に貢献できることも増えている。三振も多いが魅力である長打力を発揮し続ける2年目の大砲は、チームにとって不可欠な存在になっている。 (了) 【時事通信社】 〔写真説明〕3回、先制の2ランを放つ阪神の佐藤輝=29日、東京ドーム 〔写真説明〕3回、先制の2ランを放ちナインに祝福される阪神の佐藤輝(手前)=29日、東京ドーム