【モンペリエ(フランス)時事】23日に開幕するフィギュアスケート世界選手権(フランス・モンペリエ)の女子は、北京五輪銅メダルの坂本花織(シスメックス)が優勝候補として臨む。ウクライナへの軍事侵攻の影響で強豪ロシア勢の参加が認められず、北京の金、銀メダリストが不在。坂本は自己ベストでも他の出場者をリードする。 4回転などの高難度ジャンプを駆使する選手がそろうロシア勢。坂本は「同じ大会で一緒に戦えるのはすごくありがたい。常に追いかけさせてくれる存在」と話していた。 北京では同じ最終組の滑走となり意識が強まったことはあったが、冷静さは失わなかった。大技のジャンプがなくても躍動感のある完成度の高い演技を続け、自己新の合計233.13点で表彰台に割って入った。追われる立場となる今大会は、変わらず持ち味を発揮できるかがカギとなる。 21日の本番リンクでの練習では、ショートプログラム(SP)の曲をかけて後半の連続3回転でミスがあるなど、まだ本調子ではない様子だった。ただ、試合にはきっちり合わせるのが坂本の長所。日本女子では2014年大会の浅田真央以来となる頂点を目指す。(了) 【時事通信社】 〔写真説明〕世界選手権の本番リンクで調整する坂本花織=21日、フランス・モンペリエ