【モンペリエ(フランス)時事】フィギュアスケートの世界選手権が23日にフランスのモンペリエで開幕する。男子では北京五輪銀メダルの鍵山優真(オリエンタルバイオ)か、銅の宇野昌磨(トヨタ自動車)の優勝が有力視される。 18歳の鍵山は24歳の宇野に、以前から憧れを抱いてきた。「ジャンプだけじゃなくてスケーティングやスピンなどもすごく上手な選手」と言い、跳び方を参考にしたこともある。今季は、宇野が国内の拠点としている中京大で主に調整し、4月に入学を予定。21日午前の公式練習では日本男子で一人だけ本番リンクに姿を現し、氷の感触を確かめた。 宇野にとって鍵山は弟分で、大きな刺激を受ける存在でもある。「優真君がいる限り、まだまだモチベーションを持って続けていける。彼の成長が著しいので置いていかれないように、いつまでも尊敬する先輩と言われるような選手でいたい」。北京では、男子の競技を終えた後も、練習リンクで連日競うように質の高い滑りを見せた。 今大会はソチ、平昌両五輪金の羽生結弦(ANA)と、4連覇が懸かっていた北京五輪覇者のネーサン・チェン(米国)が欠場。新王者を目指す鍵山と宇野には、2人の金メダリスト不在の空白感を吹き飛ばす好演が期待される。(了) 【時事通信社】 〔写真説明〕フィギュアスケート世界選手権の本番リンクで調整する鍵山優真=21日、フランス・モンペリエ