まずまずの試運転となった。昨季、投手4冠に輝いたオリックスの山本が初めて実戦に登板。予定の2回を投げ終えると、納得の表情でマウンドを降りた。 昨季の疲労を考慮し、キャンプからスローペースで調整。実戦から3カ月以上離れており、手探りだった一回には、いきなり4連打で1点を失った。「多少力みもあって、ちょうどヒットが出やすいコースにボールがいってしまった」 だが、このわずか9球で感覚を取り戻すと、修正能力の高さを発揮した。なお無死満塁で宮崎を一邪飛に、続く知野にはフルカウントとなったが緩急を使って遊ゴロ併殺打に仕留めた。二回は低めの変化球でソトから空振り三振を奪うなど、3人で片付けた。 初実戦での27球を振り返り、「1イニング目の途中から変化球を低めに決められたし、直球も強いボールを投げられた」と自己採点も高め。中嶋監督は開幕投手を明かしていないが、「イニング数を増やしていかないといけない。そこで順調だったら順調ということじゃないか」と言い、大役を任せることを示唆した。 (了) 【時事通信社】 〔写真説明〕力投するオリックス先発の山本=5日、横浜