阪神の青柳は４回無失点という結果よりも内容に満足していた。「やりたいことや挑戦したいことができた」。今年初の甲子園のマウンドで昨季までとは違う投球の組み立てを見せた。 投球の幅を広げるため、キャンプ中の実戦では武器とするスライダーやツーシームを封印。シンカーの精度向上などに励んできた。この日も、あえて三回までは得意球を使わず、シンカーを多投した。 立ち上がりは見極められることも多かったが、徐々に修正。「三回はシンカーも（ストライク）ゾーンに決まっていたし、よかったと思う」と振り返った。 昨季は自己最多の１３勝を挙げ、最多勝と勝率第１位のタイトルを獲得。キャンプイン前から開幕投手への意欲を示し、「一度経験してみたいなと思っている。そこに向けてやっていきたい」と口にしてきた。矢野監督は「試しながらゼロでいけたのはよかった。順調じゃないの」と評価。初の大役に近づいてきている。（了） 【時事通信社】 〔写真説明〕力投する阪神先発の青柳＝４日、甲子園