12年ぶりに戻ってきたJ1の舞台。磨き上げた武器で、京都が難敵の浦和から白星を挙げた。 昨季就任した※(恵の心が日)貴裁監督が「ボールを取りにいくことが攻撃」と浸透させ、昇格の原動力となった前線からのハイプレス。この日も豊富な運動量で試合を通して貫いた。「準備してきたことをやってくれた。びびらずに自分たちの形を出し続けた」と指揮官。前掛かりになってできた背後のスペースを狙われてひやりとする場面もあったが、最終ラインのメンデスらが対処。無失点でしのいだ。 後半4分の決勝点も、前に出る姿勢が生んだ。監督に「もっと思い切って入っていけ」と指示を受けたボランチの川崎が、右サイドを抜けてゴールに迫り、中央へラストパス。待ち受けていたウタカがフリーでゴールへ蹴り込んだ。 広島時代の2016年に得点王を獲得したウタカにとっても、J1での得点は5年ぶり。衰えない決定力と、最後まで走り続ける献身性を示した38歳は「自分たちが付けてきた力を見せられた」と喜んだ。 「アドベンチャーの第一歩は踏み出せた。もっと成長できると思う」と監督。J1未経験の若手選手も多いチームの挑戦は幸先よく始まった。 (了) 【時事通信社】 〔写真説明〕後半、先制のゴールを決める京都のウタカ(右端)=19日、サンガS 〔写真説明〕後半、先制のゴールを決めて喜ぶ京都のウタカ=19日、サンガS