日本の攻守のキーマンとして、MF守田の存在感がひときわ増している。27日の中国戦では、絶妙な位置取りや配球に加え、ボール奪取と球際でも強さを発揮。「チームを勝たせられている充実感は得られている」。表情にも、言葉にも自信がにじむ。 4―3―3に布陣変更した昨年10月のオーストラリア戦で先発に抜てきされ、中国戦ではアジア最終予選で初めてフル出場。適任はボランチと自認しながらも、より高い位置のインサイドハーフで試行錯誤を繰り返しては、進化を遂げている。 その一端が見て取れたのが、中国戦の前半38分の場面。中央で田中から受けるとヒールパス。南野へ決定的なボールを通した。「攻撃でアクセントを加えないといけない。以前よりもできたと思う」。遠藤航、田中と並ぶ中盤の重心が下がりがちだったのが課題の中、前線への関わりを増やそうという意識が表れていた。 次戦は、敵地で苦杯をなめたサウジアラビアが相手。中盤での主導権争いが結果を左右する。チームの潤滑油として期待がかかる守田は、「代表を引っ張っていく一人としての自覚を持っている」と決意を込めた。(了) 【時事通信社】 〔写真説明〕W杯カタール大会アジア最終予選・日本―中国。前半、ドリブルする守田=27日、埼玉スタジアム