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(管理・事務・技術職)
(参考:厚生労働省「4_退職給付(一時金・年金)の支給実態」)
仮に1,900万円の退職金を受け取れる場合は、退職までに3,100万円以上の純金融資産(預貯金など)を貯めておくと、準富裕層に入れます。
両親などから相続を受けられる人も、準富裕層になれる可能性が高まります。MUFG資産形成研究所が2020年10月に公表した「退職前後世代が経験した資産承継に関する実態調査(有効回答者:5,838名)」によると、親から相続した財産の平均額は3,273万円です。
相続財産の中央値は1,600万円であり、実際の相続額は人によって変わるため、上記のデータはあくまで目安として考えましょう。
準富裕層になった場合、何歳から早期リタイアを実現できるのか、シミュレーションを行ってみました。
まずは、シミュレーションの前提条件となる1ヵ月あたりの生活費を整理します。以下の生活費には、食費や住居費、光熱費などの生活に必要な費用が含まれています。
1人世帯の平均額 | 2人以上世帯の平均額 | |
---|---|---|
生活費 | 16万1,753円 | 29万865円 |
(参考:総務省統計局「家計調査報告(家計収支編)」)
次に、シミュレーションの前提条件を以下にまとめました。
<シミュレーションの前提条件>
開始時点での資産額:5,000万円
年金:1人あたり年間77万円(概算)
男性の平均寿命:81歳
女性の平均寿命:87歳
2人以上世帯の平均寿命:84歳
シミュレーションで使う計算式は、以下の通りです。
<計算式1>
(現在の資産額+老齢基礎年金)÷1年間あたりの生活費=収入なしで暮らせる年数
<計算式2>
平均寿命-収入なしで暮らせる年数=早期リタイアできる年齢
上記の平均寿命は公益財団法人生命保険文化センターのデータから、小数点以下を切り捨てたものです。2人以上世帯の平均寿命については、男性・女性の平均値で算出しています。また、年金や生活費は概算であるため、実際の金額と異なります。
準富裕層の男性1人世帯の場合、早期リタイアできる年齢は約49歳です。計算方法は、以下の通りです。
<前提条件>
生活費:194万1,036円(16万1,753円×12ヵ月)
老齢基礎年金:1,155万円(年間77万円×15年間)
<収入なしで暮らせる年数>
(5,000万円+1,155万円)÷194万1,036円=約32年
<早期リタイアできる年齢>
81歳-32年=49歳
準富裕層の女性1人世帯の場合、早期リタイアできる年齢は約55歳です。計算方法は、以下の通りです。
<前提条件>
生活費:194万1,036円(16万1,753円×12ヵ月)
老齢基礎年金:1,155万円(年間77万円×15年間)
<収入なしで暮らせる年数>
(5,000万円+1,155万円)÷194万1,036円=約32年
<早期リタイアできる年齢>
87歳-32年=55歳
女性の場合は平均年齢が高いので、男性と同じ金額だと、早期リタイアのタイミングが男性より遅くなります。
準富裕層の2人以上世帯の場合、早期リタイアできる年齢は約63歳です。計算方法は、以下の通りです。
<前提条件>
生活費:349万380円(29万865円×12ヵ月)
老齢基礎年金:2,310万円(年間77万円×2人分×15年間)
<収入なしで暮らせる年数>
(5,000万円+2,310万円)÷349万380円=約21年
<早期リタイアできる年齢>
84歳-21年=63歳
基本的に貯金だけで5,000万円貯めるのは難しいケースが多く、実際に貯めるとしたらかなりの時間がかかります。投資で資産を増やそうとしても、十分な元手がないと準富裕層になるまでの道のりは遠くなります。また、途中でインフレになると、貯めたお金の価値が目減りしてしまうことにもなるので、注意が必要です。
そのため、老後までに貯めておく必要のある金額をあらかじめ計算し、さまざまなケースを想定して本当にいくら必要なのか確認することが大切です。
※本記事は早期リタイアに関わる基礎知識を解説することを目的としており、早期リタイアを推奨するものではありません。
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