●持続可能なまちづくりのモデルケースを創出

2024年12月24日
大和ハウス工業株式会社
代表取締役社長 芳井敬一
大阪市北区梅田3-3-5

 大和ハウス工業株式会社(本社:大阪市、社長:芳井敬一)は、兵庫県三木市が公募した「青山7丁目団地再耕プロジェクト交流拠点整備及び運営事業」に採択された、公共施設「(仮称)三木地域交流拠点」を2025年2月上旬に着工します。

 

【表】

 「(仮称)三木地域交流拠点」は、「共におぎなう・つなぐ・はぐくむ」というコンセプトでの取り組みをテーマに、子どもから高齢者まで多世代が集い、交流を生む拠点です。新たなコミュニティの形成や地域活動の推進によって、市内の住宅団地活性化のモデルを創出することも目的としています。本事業では、テーマに沿って拠点整備やサービス提供を行い、地域住民の利便性向上や多世代交流を促進します。

 「おぎなう」では、福祉機能を持った放課後等デイサービスや多様な働き方を想定したコワーキングスペース、新規開業用の貸店舗(チャレンジショップ)など、住宅団地「緑が丘・青山ネオポリス」には足りなかった「場」を設け、近隣住民が活用できるサービス・スペースを付加します。

 「つなぐ」では、「緑が丘・青山ネオポリス」に点在している行政や民間企業などが実施する、高齢者向けの買物・移動支援サービスや、子育て世帯向けのセミナーなどのサービスを住民に紹介・あっせんすることで、利便性の向上とサービス利用の促進を図ります。

 「はぐくむ」では、拠点内のフリースペースや芝生広場などにも住民が集まることのできる仕掛けを作るとともに、夏祭りやクリスマスイベント、ものづくり体験会などの企画・運営を行うことで、多世代交流を支え、地域の一体感を醸成します。

 当社は「住み続けられ、新たに住みたくなる、持続発展するまちを地域住民と共創する」ため、本拠点において「共におぎなう・つなぐ・はぐくむ」サービス・機能を展開することで、コミュニティの形成や地域経済の活性化に貢献し、団地再耕(再生)につなげていきます。

 

■背景

 当社では、1970年代から三木市内で郊外型住宅団地「緑が丘・青山ネオポリス」を開発してきましたが、半世紀以上が経過し、少子高齢化や人口減などによって、コミュニティの希薄化や社会インフラの老朽化などの社会問題が顕在化しています。

 こうした郊外型住宅団地が持つ課題を解決するため、当社は「リブネスタウンプロジェクト」を立ち上げ、2015年から三木市の緑が丘・青山地区で持続可能なまちづくりを進めるための活動を開始しました。2021年5月には、地域住民の交流の場としてコミュニティ施設「たかはしさんち」を設置し、地域住民の声を集約してきました。その活動を通じて、三木市の団地再耕には新たな働き場所や福祉サービス、多世代による交流などの多機能が集約された拠点が必要であると判断しました。

 そこで、当社は「たかはしさんち」での活動を活かし、三木市が2023年10月~2024年1月まで公募を実施した「青山7丁目団地再耕プロジェクト交流拠点整備及び運営事業」に応募。新たなサービス付加と交流・体験機能をもつ「(仮称)三木地域交流拠点」を提案し、採択されました。

 

■拠点機能の全体ゾーニング

 当拠点は、「おぎなう」「つなぐ」「はぐくむ」の3つの機能に分かれています。これらの機能を、 目的以外のゾーンも視認できるように拠点内に配置することで多世代交流を促進し、利用者同士で 新たなつながりが生まれやすい環境を提供しています。

 

【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202412232184-O3-bNGs1Y37

※提案時のゾーニングのため実物とは異なります。




 

●「(仮称)三木地域交流拠点」の主な機能

【表:https://kyodonewsprwire.jp/prwfile/release/M000427/202412232184/_prw_PT1fl_2kVCcJSR.png

 

 

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■交流拠点を木造建築で実現

 当社は2050 年のカーボンニュートラル実現に向けた新たな重点領域の一つとして、「木造・木質建築事業」を掲げ、非住宅の木造・木質化を推進するプロジェクト「Future with Wood」を加速させています。その中で、本交流拠点もCO2の固定化や森林資源循環などに貢献するため、木造建築とすることで木材利用を進めます。また、木材には落ち着きを与える効果が期待できるため、利用者に心地よい場となるよう、内装材に木材を採用します。

 

■交流拠点における社会的インパクト不動産評価を実施

 当社は、「(仮称)三木地域交流拠点」による社会への貢献度を確認するため、国土交通省が公表した「『社会的インパクト不動産』の実践ガイダンス(※1)」に基づく「社会的インパクト不動産評価(※2)」(計画段階)を実施しました。

 今回、当社は本拠点での「社会的インパクト不動産評価」を実施するため、不動産を経済や社会、環境の3つの側面から分析する当社独自の評価フレームワークを2024年9月に策定しました。フレームワークでは、国際機関や国土交通省、総務省などが公表する関連資料に基づき、非財務価値を社会的利回り(※3)として定量評価する方法となっています。今後、建物竣工後に計画段階の評価結果の妥当性をモニタリングで確認していく計画です。

 なお、評価フレームワークおよび結果は、不動産の非財務価値を利回りとして評価する日本初(※4)の取り組みとして、株式会社日本格付研究所から第三者意見書を取得しています。

※1.人や地域、地球における諸問題への解決に取り組み、不動産の価値向上と企業の持続的な成長に資する不動産を「社会的インパクト不動産」とし、不動産にかかる社会課題や取り組みを整理・類型化したうえで、社会的インパクト創出の実践に向けたポイントをまとめたもの。

※2.社会的インパクトを定量的・定性的に把握し、当該事業や活動について価値判断をすること。

※3.非財務価値(経済・社会・環境)の金額換算した合計を投下費用で除した指標のこと。

※4.株式会社日本格付研究所調べ。

   評価フレームワーク第三者意見書

https://www.jcr.co.jp/download/ee74ff7567af3f66a65eeb7b7e5df73b769187d66f99f13fb4/24d0993.pdf

 

■拠点概要

【表:https://kyodonewsprwire.jp/prwfile/release/M000427/202412232184/_prw_PT2fl_5rr8OQ12.png

 

■リブネスタウンプロジェクトについて

 「リブネスタウンプロジェクト」は、当社が開発した郊外型住宅団地「ネオポリス」の課題を解決し、街の魅力を新たに創出する取り組みです。当社は1960年代以降、ネオポリスを全国61カ所に開発してきました。その多くは、まちびらきから30年以上が経過しており、空き家や空き地の増加、人口減少などの課題が見られています。そこで当社は、「まちをつくった責任」として、今後も住民が安心して住み続けられるまち、また、新たに住みたいと思える魅力あるまちづくりを目指しています。

 その一環として、当社は「緑が丘・青山ネオポリス」において2015年から活動をしてきました。2021年からは社内に専門の部署を立ち上げ「リブネスタウンプロジェクト」の一つとして「再耕」に向けて歩みを進めています。これまで、「緑が丘・青山ネオポリス」では、IoT機器を活用した健康に関する活動や自動運転の実証実験、コミュニティ施設「たかはしさんち」の設置など、まちの利便性やコミュニケーション活性化につながる取り組みを推進しています。

 

 

 





情報提供元: PRワイヤー
記事名:「 多世代交流拠点「(仮称)三木地域交流拠点」を着工