マウント・サイナイ・アイカーン医科大学(Icahn School of Medicine at Mount Sinai)Institute for Liver Medicine所長で、肝臓疾患部門医学教授のダグラス・ディートリッヒ医師(Douglas Dieterich, MD)は次のように述べています。「今回の安全性プロファイルのアップデート、および肝疾患とともに生きる人々に対するベクルリーの投与推奨は、COVID-19による合併症のリスク上昇に直面している感染リスクの高い集団にとって重要なことです。COVID-19はもはや公衆衛生上の非常事態ではありませんが、基礎疾患のある人々にとっては脅威であり続けています」
用法および用量 ・アナフィラキシーなど、重度の過敏症反応の管理が可能な条件下で投与されます。 ・投与期間: O 入院患者の場合、COVID-19の徴候があると診断された場合、早急にベクルリーを投与する必要があります。 O 侵襲的機械換気および/またはECMOを必要としない入院患者の場合、推奨投与期間は5日間です。臨床的改善が認められない場合、投与期間をさらに5日間まで延長でき、投与日数の合計は最高で10日間です。 O 侵襲的機械換気および/または ECMO を必要とする入院患者の場合、推奨投与期 間は合計 10 日間です。 O 軽症から中等症のCOVID-19と診断され、入院または死亡を含むCOVID-19重症化リスクの高い非入院患者の場合、推奨投与期間は合計で3日間です。COVID-19の徴候があると診断された場合、できるだけ早急に、症状発現から7日以内に外来での使用を開始することを推奨します。 O 投与前および投与中の検査:ベクルリーの投与開始前は肝機能検査、プロトロビン時間の検査を行い、投与期間中も、臨床上必要に応じて行ってください。 O 腎機能障害:透析患者を含め、腎機能障害の程度に関わらず、腎機能障害を有する患者に対するベクルリーの投与量調節は推奨しません。ベクルリーは、透析のタイミングとは関係なく投与可能です。