●約4人に1人が睡眠時間が十分でも睡眠悩みを持つ・・・換気による「睡眠の質」向上がカギに 前述の通り、「良い睡眠」と換気には重要な関係性があります。今回の調査ではその認知率が24.7%、実施できている人も39.6%にとどまるという結果になりました。また良い睡眠のための環境作りとして、多くの人が寝具にこだわっている一方で、お金をかけずに手軽に睡眠の質を高めることのできる「換気」を行っている人は、1割にも満たないという調査結果も出ています。このように多くの人が睡眠時の換気をできていない一方で、三菱電機の調査データが示す通り、換気を行っていなかった寝室のCO2濃度は翌朝には4000ppm以上にまで上昇します。健康的なCO₂濃度が800~1000ppmとされている中、それを大きく上回る数値です。デンマーク工科大学の研究※では、「換気をして、CO2濃度が低くなるほど睡眠の質が改善し、翌日の眠気が少ない」と報告されています。今回の調査結果でも、睡眠時間は十分だと感じるが、何らかの睡眠悩みを持つ人が23.4%いることが明らかになっています。睡眠時間が十分でも「睡眠の質」が上がらない原因は、換気ができていないことにあるのかもしれません。「良い睡眠」の環境作りに、今日からすぐに実践できる「換気」を取り入れることを推奨します。 ※The effects of bedroom air quality on sleep and next-day performance https://onlinelibrary.wiley.com/doi/full/10.1111/ina.12254