循環型経済をデザインするプロジェクトやアイデアを世界から募集するグローバル・アワード「crQlr Awards (サーキュラー・アワード)」において、積水ハウスの建築廃棄物ゼロエミッションをはじめとする資源の最適利用と廃棄物活用の取り組みが「Infrastructure for the Future Award」及び「Build Back Prize」に11月26日に選定されました。
持続可能な社会の実現のため、企業が資源効率性を向上させることが必要です。積水ハウスが15年以上前から取り組んでいるゼロエミッション。建築現場で廃棄物を27分別、資源循環センターで80分別し、種類別に2次元バーコードを利用して廃棄物重量も測定。設計にも反映し、1999年度から廃棄物を6割削減、工場出荷材の再資源化を行い100%リサイクルしています。2004年に業界初「広域認定制度」の認可を受け、エリアをまたいだ回収、徹底した分別でマテリアルリサイクル率は2020年度81.7%。建築廃棄物の再資源化に貢献しています。 その他、2021年6月実施、次世代クリエイターと環境アクションを考える「エシカル暮らすメイト」での廃材利用家具制作や、隈研吾氏を特別教授に迎えたSEKISUI HOUSE KUMA-LABにおいて、東京大学工学部の学生たちと廃棄素材を使った椅子のデザインを行うなど、若い世代へのサーキュラー・エコノミーの考えに触れる取り組みとしても、当社のゼロエミッションは活用されています。
審査員からのコメント 「Infrastructure for the Future Award」 Guillaume Charny-Brunet 真の解決策が求められている大きな問題への解として、素晴らしいマテリアルリサイクル率であるように感じられます。これは、建設現場で発生する全廃棄物の81%でしょうか、それとも搬入され分別された材料の81%なのでしょうか?ビジネスモデル、成長予測、請負業者へのインセンティブ、このプロセスがどのように機能するかのロジスティックスなど、より多くの情報がこのピッチにあればさらに良かったと思います。多大な投資(人員や機械など)を要するプロジェクトだと考えますが、損益分岐点はいつ頃になるのでしょうか? 「エシカル・リビング・メイト」プログラムは素晴らしいですね。参加者にどのような収穫や影響を与えるのかを理解するために、カリキュラムをより詳しく説明していただけると嬉しいです。
「Build Back Prize」 Willemijn de Iongh 建設・解体廃棄物は、世界のマテリアルフローにおける最大の課題の1つであるため、これは非常にニーズのある取り組みであり、うまく実行されているように見受けられます。私が気に入っているのは、プロフェッショナルなアプローチで、建設資材という大きくて抽象的なテーマを具体的なプロダクトに変換し、建設廃棄物のリサイクルに関する議論を喚起していることです。 新しい建物を含め、家具以外の製品へと発展すれば、廃棄物の再利用への取り組みに大きな先鞭をつけることができると思います。オランダには有名な建築家のトーマス・ラウ氏がいます。彼は、建築物がどの材料で作られているかを示す「マテリアルパスポート」の作成を推進し、リサイクルを容易にしています。https://madasterfoundation.org/ このプロジェクトを建築におけるマテリアルフローを変える取り組みへと発展させたいともしお考えなら、ぜひとも連絡を取ってみてください。