2021年10月11日

株式会社ALBERT

日本ユニシスとALBERT、治療方針説明の映像データを活用して
Dr.アバター利用患者の理解度を推定するAIの開発を開始
~「内閣府 戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)」において採択された
AIホスピタル構想における高度診断・治療システムの社会実装を推進~

日本ユニシス株式会社(本社:東京都江東区、代表取締役社長:平岡 昭良、以下日本ユニシス)と株式会社ALBERT(アルベルト、東京都新宿区、代表取締役社長:松本 壮志、以下ALBERT)は、「内閣府 戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)」第2期「AI(人工知能)ホスピタルによる高度診断・治療システム」の一環として、Dr.アバター(医師の仮想分身)によるインフォームドコンセント支援システムに活用することを目的に、Dr.アバター利用患者の理解度を推定するAIの開発を開始します。

説明コンテンツ視聴中の患者の様子を映した映像やシステムの操作情報などから、Dr.アバター利用患者の理解度をAIが推定し、より適切な治療情報の提供をサポートし、医療従事者の負担軽減を目指します。

医療分野では、データ解析とAIの活用が期待される一方、社会実装に向けては倫理的・法的・社会的課題(Ethical, Legal and Social Issues:以下ELSI)が重要です。開発にあたっては、日本ユニシスグループのAI倫理指針に則り、高度な解析や統計専門スキルの提供に関するELSIについて、ステークホルダーとの継続的な検討を行います。


■AI活用により医師の業務負担を軽減し、医療サービスの品質向上につなげる
「AI(人工知能)ホスピタルによる高度診断・治療システム」は、超高齢化社会における医療の質の確保・医療費の抑制・医療従事者の負担軽減につながるシステムの社会実装を目指し、AI活用した診断補助やコミュニケーション支援等の研究開発を実施しています。

Dr.アバターによるインフォームドコンセント支援システムでは、インフォームドコンセントにおける医師の説明の一部をDrアバターが代替することにより、患者の理解度・満足度の向上とともに、医療従事者の負荷削減を目指しています。

本システムでは、患者向け説明コンテンツを容易に作成でき、その説明コンテンツに対する患者の反応を医師にフィードバックすることを予定しており、今回の協業により研究開発を進める患者の理解度を推定するAIは、医師へのフィードバックの充実化を目的に活用することを目指します。

■動画の理解度が「上がった」または「下がった」シーンをAIが抽出
説明コンテンツに対する最終的な理解度のみを推定するのではなく、説明のどこで理解度が上がったかまたは下がったかを機械学習モデルを用いてシーンごとに分析・推定します。利用患者のコンテンツ視聴中の映像等から、表情や心拍などのマルチモーダルなデータを用いて特徴量を自動生成し、重要度の高いパラメーターの把握や推定精度向上、最終的な理解度に対する評価の推定を行います。具体的にどのポイントで理解度が変化するか、理解度に影響度が高い要素などを把握することで、より品質の高い医療サービスの提供だけでなく、これまで医師が対応していた業務の一部をAIが対応できるようになり、医療業務の軽減につながります。

■今後の展開
シーンごとの患者の理解度推定について精度向上を通じて現場で広く活用できるよう、日本ユニシス・ALBERTの両者で理解度類推AIの研究開発を推進します。また理解度に応じたコンテンツの選択機能の追加など、さらなるデータ・AI活用も視野に入れた医療のデジタル化を促進し、提供サービスの価値向上を目指します。

■関連リンク
◇「内閣府 戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)」 第2期において「AI(人工知能)ホスピタルによる高度診断・治療システム」 社会実装に向けたプロジェクトを開始
https://www.unisys.co.jp/news/nr_200610_aihospital.pdf

◇Dr.アバターによるインフォームドコンセント支援システム
(国立成育医療研究センターホームページ)
https://ai-hospital.ncchd.go.jp/avatar/

◇日本ユニシスグループのAI倫理指針
https://www.unisys.co.jp/com/ai_ethics_principles_nihonunisys_group.pdf


情報提供元: PRワイヤー
記事名:「 日本ユニシスとALBERT:治療方針説明の映像データ活用、Dr.アバター利用患者の理解度推定AI開発を開始