長瀬産業株式会社(東京都中央区、代表取締役社長:朝倉 研二、以下「長瀬産業」)は、米国IBM社(以下、IBM)と共同開発した新材料探索プラットフォーム「TABRASA(タブラサ)」のサービス提供を開始します。IBMの技術を、長瀬産業がマテリアルズ・インフォマティクス用SaaS サービス(Software as a Service:クラウド上で提供するソフトウェア)として製品化したもので、高機能素材やバイオケミカルを始めとしたNAGASEグループの幅広い顧客・サプライヤー向けに展開し、R&DプロセスのDX(デジタル・トランスフォメーション)化による課題解決、イノベーションの推進をサポートします。
長瀬産業では国内の大手メーカーから中小企業、ベンチャー企業まで幅広い顧客を見込んでおり、早期に数十億円規模のビジネスに成長させるとともに、海外への展開も目指します。開発プロジェクトを率いた当社執行役員の折井靖光(New Value Creation室長)は、「日本のR&Dの風景、発想を根本から変えていきたい。顧客ネットワークが広く、多様な素材を取り扱う商社だからこそ開発できた製品。今後、MIサービスを核としたユーザーのR&DのDX支援やインフラ構築に加え、価値の源泉となるデータやリソースが取引されるマッチングの場の提供など様々な課題を解決するプラットフォームにしていきたい」としています。IBM Fellow, Vice President Europe and Africa, IBM Research and Director, IBM Research Zurichのアレッサンドロ・クリオーニ氏は、「世界をリードする化学系専門商社の長瀬産業と、新たな材料発見のためのIBMエンジンを組み合わせたMIのプロジェクトに取り組んでいることをうれしく思う。これからも、AIを活用し次世代の先進的な素材の開発サイクルを大幅に加速させることを共に目指したい」としています。